芸術の秋に高崎芸術劇場でクラシックを堪能

 10月某日、高崎芸術劇場にやってきました。駅東口から直通で行ける劇場でアクセス抜群!なのに今まで一度も行ったことがない方も多いのではないでしょうか。今回は劇場の紹介と高崎音楽祭の公演を取材しました、是非参考にしてみてください。

 劇場は大きく3つの空間を持っています、外から赤カーテンのように見える大劇場と1階にあるスタジオシアター、そして音楽専用に作られた音楽ホールです。これらの空間以外にもレッスンルームや各所に椅子と机が並べられており、制服姿の高校生も多数見受けられました。以前から「入ってみたいけど用事もないから怒られそうだな」と敬遠していた私ですが、気軽に寄れる場所と知りました。また、1階にはシアターカフェ&レストランが併設されており、気軽に立ち寄れる場所になっています。予約なしでアフターヌーンティーが楽しめるそうです。事前に知っていれば行っていたのに…リベンジに燃えています。当施設の役割について高崎芸術劇場の栗田さんは「ここ(劇場)に来たら何かしらやっている、飲食もできる、人が集まる場所をつくりましょうということで始まった。」と語ります。確かに芸術劇場のカレンダーには毎週のように公演が開催されていたり、有名なアーティストの名前が載っていたり、劇場主催の公演が開催されていたりと人が集まる場所としての役割を果たしているのだと名実ともに感じました。

  

 写真は音楽ホールになります。木目を基調とした明るい空間でシューボックス型ホールである点など音を響かせる工夫が施されています。特に注目したいのは、舞台上の板目は短手方向が客席側を向いていることです。劇場舞台は長手方向を向いているのが一般的ですが、これにより音を遠くまで飛ばすことが可能なのだそうです。板の方向で音の飛び様が変わるとは驚きです。


リハーサルの様子を取材させていただきました

 今回はこの音楽ホールで公演を鑑賞しました。現在「高崎音楽祭」と題して9月末から10月まで「音楽のある街 高崎」の大きなイベントとして開催されているうちの1つである本公演は「清水和音×伊藤文乃〜室内楽の極み シューベルト「ます」〜piano trio, piano quartet & piano quintet」と銘打たれた少人数の独奏楽器による演奏会です。ピアノと弦楽器の3重奏・4重奏・5重奏を一度の鑑賞で聴くことのできた貴重な演奏会でした。少人数かつ独奏で、曲ごとに楽器が増えていくので、それぞれの楽器の音を理解して聴くことができたと思います。加えて、舞台が低いことが起因して演奏者の顔がよく見えることは初めての体験でした。曲の入りで演奏者どうしが目配せをしたり、演奏中に笑ったり時に真面目になったりと表情の変化が見えたのは新鮮で、音楽を聴く場で演奏者に注目する新しい見方を発見するきっかけとなりました。

 この劇場でしか聴くことができない、見ることができない演奏会だったと私は考えます。

 これからも高崎芸術劇場では様々な公演が行われます、来年も高崎音楽祭が行われることでしょう。もちろん鑑賞以外でもカフェレストランが併設されていますので、高崎に来た際は是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 高崎芸術劇場のみなさま 栗田様 取材のご協力ありがとうございました。

 清水和音様 撮影のご協力ありがとうございました。

記事作成:オオスミウム(経済学部経済学科3年)